2007-09-01から1ヶ月間の記事一覧

信夫ミク待望

「初音ミク」(ASIN:B000VCZ75A)がこれだけ話題になっているのだから、男性(男声)版もあっていいのではないかと検索したら、やはりあった。しかも同じメーカーで、発売されたのは「初音」よりも1年半も前になる。おまけにYAMAHAのライセンスを受けている…

サルまんと櫻画報

オレが相原コージと竹熊健太郎の『サルでも描けるまんが教室』に降参したのは、初版第1刷第1巻の「書評予想」を読んだときである。これはその名の通り、「この本が出ればこのような雑誌にこのような立場のひとからこのような書評が出るだろう」とあらかじめ…

労働としての読書

人間を守る読書 (文春新書)作者: 四方田犬彦出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2007/09/21メディア: 新書 クリック: 16回この商品を含むブログ (27件) を見るいちじるしい矛盾を孕んだ書物である。この本を読めば『ロリータ』はやっぱ若島正の新訳で再読しな…

口約束と友情

封印作品の闇―キャンディ・キャンディからオバQまで (だいわ文庫)作者: 安藤健二出版社/メーカー: 大和書房発売日: 2007/09/10メディア: 文庫購入: 15人 クリック: 119回この商品を含むブログ (45件) を見るかつては当たり前のように放送され、購入できたの…

困惑するばかり

人類は衰退しました (ガガガ文庫)作者: 田中ロミオ,山崎透出版社/メーカー: 小学館発売日: 2007/05/24メディア: 文庫購入: 37人 クリック: 621回この商品を含むブログ (569件) を見るようやく読了。題名の通り、いわゆるホモ・サピエンスが衰退の一途をたど…

視覚化される快感

このアニメーションを最初に観たときにから強いノスタルジーに捉われたのだが、何のことはない、CubaseVST(当時の名称)に既存の楽曲をちまちまと打ち込むことに生きる喜びらしきものを思い出したからだ。このsmalinというひとはほかにもクラシック音楽の有…

「答えの例題だけみてマトモなのえらべ」

できるかなクアトロ (SPA COMICS)作者: 西原理恵子出版社/メーカー: 扶桑社発売日: 2007/04/25メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 2人 クリック: 22回この商品を含むブログ (93件) を見る「鴨ちゃん」の死が記憶から薄れるまでは西原理恵子の漫画を読む…

最近読んだ本

手短に。パレスチナ作者: ジョーサッコ,Joe Sacco,小野耕世出版社/メーカー: いそっぷ社発売日: 2007/04メディア: 単行本購入: 6人 クリック: 57回この商品を含むブログ (27件) を見るこの「コミックス・ジャーナリズム」の美点は、自分はどこまで行ってもア…

漫画家じゃん

集英社文庫版の太宰治『人間失格』(ISBN:4087520013)が表紙のイラストを小畑健の漫画にしたら大変に売れているのは、新聞でも大きく取り上げられ、インターネット上でも一定の反響を呼んだ。ところでこの小説の主人公の職業は漫画家である。オレは何もこん…

「そのような事はなるべくそつとしておくことにしている」

Copy & Copyright Diary - 本は買って読むべきか? http://d.hatena.ne.jp/copyright/20070920/p1 以下は「本は買って読むべきか?」という問いに対する、自分なりの回答である。まったく回答になっていないのは、大いに承知している。 私は人生について深く…

オレの失われた10年

ただの資格マニアではなく、明確な目的意識を持ってフランス語検定を受験しようと思い、願書を出して公式問題集を買ったはいいものの、問題集に取り組んでいるうちに10年間も怠けていたツケがまわってきたのを思い知らされる。長文読解はかつての遺産でわり…

音大に進むならチェロ!

新聞広告を読んだだけで不快になるプレジデントFamilyなる雑誌があるが、マゾヒスティックな気分にかられて書店で実際に立ち読みしたら、予想を上回る不快感に見舞われた。適当にあたりをつけて最初に開いたページが美大・音大のコーナーだったのが、われな…

現代国語必勝法?

講談社のメールマガジン「現代新書カフェ」の連載記事「Dr.平岩の東大受験必勝法」に、わが意を得たりという文章があった。ここでは現代国語の成績が悪かった著者が、それを克服する過程が描かれている。 その「ひらめき」とは、自分の頭を使わないことであ…

フレンチ・ロックを聴いたことがあるかい

オレが細々と漫画評を連載している在仏邦人および日本に興味があるフランス人向けのフリーペーパー、ボンズ〜ルのバックナンバーが送られてくる。最新号はロック特集で、表紙はギターウルフ。本文では日本とフランスのロックの名盤を8枚選ぶ記事がある。日本…

就職の疑問(2)

北村薫の「円紫師匠」シリーズと木尾士目の『げんしけん』には共通点がある。出版関係を中心に就職活動をしている主人公が編集プロダクションなるものを知り、「こんな会社があるのか」と驚くシーンがあることだ。たしかに編集プロダクションなんて、一般に…

就職の疑問(1)

だいぶ前の話になるが、選挙カーに乗って「○○に清き一票をお願いしまーす」と連呼しているのはただのアルバイトで、別にその候補を本気で支持しているわけではないと知り、ちょっと驚いたことがある。 それでは政党の職員(党員ではない)になるためには、ど…

巴里の日本人

オレがはじめて(そしていまのところ唯一)フランスを訪れたのは1991年だが、「フランスの広告はずいぶん単純だなあ」と思った。ポスターのデザインはいかにもフランスらしく洒落ているが、それに添えられているコピーは「安いから買え」「うまいから食え」…

「あんまりニコニコしないで下さい」

さよなら絶望先生(10) (講談社コミックス)作者: 久米田康治出版社/メーカー: 講談社発売日: 2007/09/14メディア: コミック購入: 3人 クリック: 36回この商品を含むブログ (201件) を見る相変わらず「相変わらず快調」としか言えない。第96話は「どちらにしよ…

最近のお仕事

『音楽誌が書かないJポップ批評』に寄稿しました。 http://www.hmv.co.jp/product/detail.asp?sku=2611384 音楽誌が書かないjポップ批評: 50: Zardのアーリー90'sグラフィティ出版社/メーカー: 宝島社発売日: 2007/09メディア: ムック購入: 2人 クリック: 57…

魅力的な読みづらさ

災厄のてびき (マーブルコミックス)作者: 草間さかえ出版社/メーカー: ソフトライン 東京漫画社発売日: 2006/10/30メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 2人 クリック: 20回この商品を含むブログ (16件) を見る草間さかえの作品には独特の読みづらさがある…

ガッカイ

またもや「学生時代と宗教」にまつわる思い出話などを。 最寄り駅の近くだったか、それとも駅の車輌内だったか、詳しいことは忘れてしまったが、近くにいる女性陣がさかんに「ガッカイ、ガッカイ」と口にしていた。「こう見えて(失礼)、このひとたちはアカ…

心理学と社会学

NHKにようこそ! 7 (角川コミックス・エース 98-11)作者: 大岩ケンヂ,滝本竜彦出版社/メーカー: 角川書店発売日: 2007/05/26メディア: コミック購入: 1人 クリック: 20回この商品を含むブログ (109件) を見るNHKにようこそ! 8 (角川コミックス・エース 98-12)…

統一協会とわたくし(2)

意外と反響が少なかった「統一協会とわたくし」だが(宗教がらみの話は「ドン引き」されるのだろうか)、続きを書く。協会の合宿所では、男性の参加者は1階で文字通りの意味で雑魚寝させられていた。しかし女性の参加者は幹部にしか立ち入ることのできない部…

統一協会とわたくし(1)

このブログでは短期集中型の連載はあまりやらないのだが、いつかは書こうと思ってので。 大学一年生のとき、オレは統一協会の洗脳セミナーに合宿していた。させられていた、といったほうが正確だろうか。とにかくあそこのシステムは悔しいながらよくできてい…

楽天?

[rakuten:book:12057481:detail

フォッサ・マグナの向こう側

関西人が編集しているブログや雑誌を読むと、「中島らもは東京では過小評価されている」という発言にたまにお目にかかる。「いや、東京でも充分にリスペクトされているではないか」とそのたびに思うのだが、彼は関西人にとってもっと存在感のある人物だった…

胡志明萌え

ホーチミンの通販 - TIRAKITA.COM 「共産主義者の英雄」にはどうしても憧れてしまい、とりわけホー・チミンを尊敬するオレは、もう初秋だというのにこんなTシャツを買うのであった。マオ先生のTシャツはさすがに買う気になれないが。

管楽器科なら間に合うぞ

昨日の話の続きを書こうとしていたのだが、まったく違った方向に考えが進んだので、「違った方向」に。 『動物のお医者さん』がブームになって大学の獣医学部が人気になったということはあったが、『のだめカンタービレ』で音楽大学の志願者が増えたという話…

お買い物

rakuten:book:12057480:detail 「いまさら準2級かよ、プギャー」などと言うなかれ。高等教育機関でフランス文学(フランス語ではない)を学んだ者は、実用フランス語検定を受ける機会などないのである。ためしに3級の公式参考書も取り寄せたのだが、ほかはま…

ボサノバと月光

昨日の日記で「ボサノバでは囁くようなボーカルが好まれたのは、都市部の中産階級の音楽だったからだ」と書いたが、これはまさしく都市伝説だったようだ。お恥ずかしい。 http://d.hatena.ne.jp/gotanda6/20070909/bossa http://d.hatena.ne.jp/sarutora/200…