統一協会とわたくし(1)

このブログでは短期集中型の連載はあまりやらないのだが、いつかは書こうと思ってので。
大学一年生のとき、オレは統一協会の洗脳セミナーに合宿していた。させられていた、といったほうが正確だろうか。とにかくあそこのシステムは悔しいながらよくできていた、「断りたいけど断りきれない」という日本人のメンタリティを上手に活用しているのだ。フランス現代思想なんぞをやっており、統一協会の主張が「寝言ポエム」にしか思えなかったオレが見事に「はめられた」のも、ひとえにこのシステムの巧みさある。
そんなオレはベルリンの壁が崩壊したとき、協会の合宿所にいた。そして「ベルリンの壁が崩壊したのは、われわれの勝共活動の成果なのだー!」と勧誘員がわめいていた。
オレがこの種の戯言を「寝言ポエム」だとし思えなかったのは、ひとえにニューアカの功徳である。いまではもっぱら否定的な側面が語られるニューアカが、少なくとちんかんな新興宗教から身を守るためのアイテムにはなったのであった。