2007-01-01から1年間の記事一覧

救急車はタクシーだ?

このところ、救急車濫用批判の声が高まっている。個人的には「禁煙ファシズム」とやらよりも悪質だと思っている。テレビをひねればアナウンサーが「タクシー代わりに安易に救急車を利用していては、本当の重病人の命が助からない」とわめき散らし、当の医師…

つやぶるまい

遠戚の通夜のため東堀の葬儀会館へ。行きのタクシーの途中で新潟市ではすっかりすがたを消したと思った成人映画館を発見して興味を持つも、正確な所番地を把握するにはいたらず。しかし機会があったら再訪したく思う。などと通夜の前にポルノに興味を持つの…

讀賣を読まないで

わたしを離さないで作者: カズオイシグロ出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2006/04/22メディア: 単行本購入: 10人 クリック: 568回この商品を含むブログ (547件) を見る去年の話題作にいまごろ言及するのも恥ずかしいが、さっき読了したのだから仕方がない…

アルジェリアからの攪乱者

以下は朝日新聞の書評より。 バティスト・ブランシェ、チボー・フレ=ビュルネ『ジダン』 http://book.asahi.com/review/TKY200711200310.html サッカー・フランス代表、ジダン主将の頭突き事件で幕を閉じた感さえある06年ドイツ・ワールドカップ。イタリア…

本日の漫画

毎日かあさん4 出戻り編作者: 西原理恵子出版社/メーカー: 毎日新聞社発売日: 2007/07/25メディア: 単行本購入: 15人 クリック: 105回この商品を含むブログ (244件) を見るサイバラ・ファンにとっては説明不要の1冊。表紙が何とも切ない。 若いころはラディ…

本日のTV

観よう観ようと思いつつ機会を逸しつづけてきた「星新一ショートショート劇場」をようやく観る。中学生のころは単に奇想天外なお伽噺として受け止めてきた星新一の作品だが、30代も後半にさしかかり映像で見せ付けられると、きわめてニヒリスティックな世界…

現代音楽鑑賞法?

Twitterでid:shinimaiくんの「おっ」と思わせる発言を見かける。 シュトックハウゼンを聞きながら家事をしてみたらただの騒音と混ざって逆に違和感がなくてたのしめた。 http://twitter.com/shinimai/statuses/433982052 現代音楽とはこのようにして楽しむべ…

E感覚とU感覚

いまBGMにクラフトワークのファースト・アルバムを聴いている。クラフトワークが前衛音楽の演奏集団として出発しており、『アウトバーン』の商業的な成功をもってポップ・バンドになったのはよく知られているだろう。"Kraftwerk-1"と題されたこのアルバムは…

大阪の大学

大阪にある大学は、略すと何のことだか判らなくなることがある。たとえば新聞で「大院大」という文字を目にしたときは、大学院大学の漠然とした総称だと思ってしまった(正解は大阪学院大学)。東京大学を「東大」、京都大学を「京大」と略する通例にしたが…

コレクターズアイテム化するオレ

Winユーザーのための自作Linux作者: 鈴木芳樹出版社/メーカー: ソフトマジック発売日: 2003/04メディア: 単行本 クリック: 2回この商品を含むブログ (5件) を見るこの本、版元が倒産したのでいまでは入手困難になっているのだが、アマゾン・マーケットプレイ…

性別誤認トリックはフランス語では可能か

男性だと思っていた登場人物がじつは女性だった(あるいはその反対)というトリックは推理小説ではよく使われるが、これはフランス語では可能なのだろうか。たとえば「嬉しいよ」や"I'm happy."といった科白から、その科白の語り手の性別を見分けるのは難し…

直感を信じよ!(自己啓発っぽい)

実用フランス語技能検定試験の準2級と3級を受ける。何だってまた大学院でフランス文学を学んだ者が「基本的なフランス語を理解し、簡単なフランス語を聞き、話し、読み、書くことができる」(3級の受験要綱より)レベルの試験を受けるのかと訝しむ向きもある…

種蒔く人々

戦場のメリー・クリスマスアーティスト: 坂本龍一,S.マッカーディー,デビッド・シルビアン,RYUICHI SAKAMOTO出版社/メーカー: ミディ発売日: 1993/09/21メディア: CD購入: 3人 クリック: 60回この商品を含むブログ (58件) を見るオレが熱心な坂本龍一ファン…

ポロロッカするアマゾン

昨日の日記でコルグのmicroKORGというボコーダー兼シンセサイザーに触れたが、アマゾンでも購入できるのね、これ。ついさっき知った。KORG アナログキーボードシンセサイザー ボコーダー microKORG MK-1 マイクロコルグ 37鍵出版社/メーカー: KORG(コルグ)発…

♪ファとファシャープの音が出なーい♪

久しぶりにコルグのmicroKORGのスイッチを入れて遊ぶ。リンク先の製品写真を見れば判るように、このボコーダー兼シンセサイザーは3オクターブ分の鍵盤しかないのだが、飲み物をこぼしたせいで、中央のFとF#の音が出なくなっているのだ。おかげでただでさえ少…

今日買わなかった本

ネット君臨作者: 毎日新聞取材班出版社/メーカー: 毎日新聞社発売日: 2007/10/20メディア: 単行本 クリック: 25回この商品を含むブログ (18件) を見る近所の書店で見掛ける。タイトルがちょっと面白そうだったので立ち読みしたが、3分ほどで自分にとってはど…

ご旅行は計画的に

小田実の『何でも見てやろう』と沢木耕太郎の『深夜特急』は「無鉄砲な若者の無謀な紀行文」として世に知られているが、じつは両人ともけっこう計画的である。前にも書いたように小田実は日本人の留学生を多く受け入れいる国を調べて、最終的に旅費や食費も…

韓国の徴兵制度についていろいろ

いつまでも経っても第2巻が発売されないのを不審に思っていた、韓国の徴兵制度と現代文化を描いた漫画『軍バリ!』(ISBN:4063614492)だが、昨晩の深夜になって講談社の配信するネットショップMichao!でのみ、最終巻となる第2巻が購入できるのを知った。電…

漫画の改稿について

今日は漫画に触れたので、ついでにかねてから疑問に思っていたことも書く。雑誌に連載された小説や評論を単行本にまとめるとき、著者が大きく改稿するのはありがちである。まったく改稿しないほうが珍しいだろう。そのやりかたも判っている。たとえば不要だ…

今日の漫画

のだめカンタービレ(19) (KC KISS)作者: 二ノ宮知子出版社/メーカー: 講談社発売日: 2007/11/13メディア: コミック購入: 6人 クリック: 83回この商品を含むブログ (391件) を見るオレはいつまで経ってもコントラバスとチェロの区別がよく付かない。この表紙…

ラオスって何だ?

東南アジアを構成するさまざまな国、たとえばヴェトナム、タイ、カンポジア、ミャンマー(ビルマ)、マレーシア、シンガポール、インドネシアといった国については、それぞれが何らかのイメージを持っているだろう。オレならばホー・チ・ミン、プミポン、ポ…

またもや断片

もう三日も冷たくて湿っぽい気候が続いている。もういやだ。数少ない気晴らしである犬の散歩もできやしない。立冬もすぎ、北国の冬がいよいよ近づいたことを実感させられる。嗚呼。これから三月下旬か四月上旬まではこんな気候が続くのだよ、太平洋側に住ん…

今日も雑記だぞ

今日は気散じとしての読書に耽っていた一日なので、特に書くことはない。具体的な書名を列挙するのは、「またそれを読んでいるのか」と呆れるひとがいるであろうので、やめておく。あとはまあ、「邪魔なものは無意識的に引き出しにしまい、あとでどこにしま…

どうでもいい雑記

来週末に迫ったフランス語検定の受験票を逸して大いに慌てる。引き出しにしまっておいたつもりが、すでに鞄のなかに収めていたのだと気付いてほっとする。どうもオレははやめに準備をしすぎようとして、あとでかえって困ったことになる悪癖がある。これはお…

「しもたや」と「カタル」とは何ぞや?

むかしの小説を読んでいて、意味が判らない単語が出てきて戸惑うものの、「判らなくても支障はないだろう」と思って読み飛ばしてしまうことは誰でもあるだろう。オレの場合は「しもたや」と「カタル」がどうにも謎であった。 そして「しもたや」が「一階で職…

力士一擲、いかで服装を廃棄すべき

よほど顔が知れている人物を除けば、いまの世の中では服装や顔立ちからそのひとの職業を当てるのが難しくなっている。例外が力士と弁護士と言えよう(弁護士はつねに弁護士章バッヂを服装の目立つところに身に付けるのを義務付けられている)。とりわけ力士…

思い出せないこと

好きな芸術家の名前を唐突に思い出せなくなり、困惑することは誰にでもあるだろう。ほら、あの、異常に小柄で早死にした、個性的なポスターで知られている19世紀後半のフランスの画家だよ。 そしてどうしても思い出せずに、仕方なくネットで検索して、ようや…

槌が勝手に打っちゃうよ

久しぶりにブレーズの"Le Marteau sans maïtre"を自作自演盤で聴いている。「現代音楽なんて、どうせ雑音だらけのつまらない音楽なんだろ」と訳知り顔で言っている人間に無理に聴かせたい名曲である。高音部を発する楽器を多用したパーカッシヴな音楽、と形…

恐るべき書物

高学歴ワーキングプア 「フリーター生産工場」としての大学院 (光文社新書)作者: 水月昭道出版社/メーカー: 光文社発売日: 2007/10/16メディア: 新書購入: 9人 クリック: 324回この商品を含むブログ (231件) を見るオレはホラー小説などを読んでも、面白いと…

犬を連れた奥様についていく猫

動物に興味のないひとには何とも詰まらない話だろうが、自分にとっては面白くていささか感動的な出来事だったので、書くことにする。 今日、いつものように犬を散歩させていたら、同じように犬を散歩させていた中年女性がいた。それだけなら当たり前の光景だ…