2006-08-01から1ヶ月間の記事一覧

傾き者

はじめてカイロプラティックなるものを経験する。右脚に較べると、左脚が若干短いとのこと。やはりそうか。むかしから自分の身体が左側に傾いているような違和感があったのだ。生来の傾き者である。

アブストラクト

ユナイテッド・シネマとしまえんで「ハチミツとクローバー」を鑑賞。あらゆる問題に関して自分とは肌に合わない意見を吐く人物が盲目的に褒めているのにうんざりして、原作となった漫画は読んでいない。以下の感想は原作を知らず、映画だけを観た人間の書い…

ホンモノ

芸術とスキャンダルの間――戦後美術事件史 (講談社現代新書)作者: 大島一洋出版社/メーカー: 講談社発売日: 2006/08/18メディア: 新書 クリック: 10回この商品を含むブログ (37件) を見る美術をめぐるスキャンダルが絶えないのは、「ホンモノ」がひとつしかな…

電気グルーヴとロマンポルシェ。

池袋にて会食。オレは残念ながら聞き逃したのだが、となりの卓に座っていた一団が電気グルーヴを「ロマンポルシェ。のようなグループ」と形容していたらしい。YMOを「電気グルーヴのようなグループ」と説明するがごとき倒錯! 彼らがいかなる母集団から成り…

鰯の頭も……

これは昨夜の話になるが、風呂から上がったオレは居間の畳の上にギーガーがこっそり忍び込んだのではないかと思えるくらい不気味な物体を見つけた。当初は直視することすらはばかられたのだが(そのくらい気持ちが悪かったのだ、造形的に)、落ち着いて眺め…

「完全じゃないと嫌われちゃうから」

IS(6) (KC KISS)作者: 六花チヨ出版社/メーカー: 講談社発売日: 2006/07/13メディア: コミック購入: 1人 クリック: 8回この商品を含むブログ (11件) を見るこの漫画の面白さは、性の問題をジェンダーではなく、セックスから描いている点になる。あ、ここでい…

恋愛フォビア

川原泉についてちょろっと書いたら予想外に大きな反響があり、戸惑っている。みな、川原泉ではなく、性的マイノリティーについて語りたがっている気がしなくもないが。川原ファンの複数の知人と話をして、このひとはゲイフォビアではく恋愛フォビアだという…

かつて愛したもの

疎遠になってしまった友人に貸したためにこの10年ばかり聴いていないレコード*1と、アナログ盤でしか持っておらず、おまけに実家に置きっぱなしなのでこの10年ばかり聴いていないレコードを、それぞれアマゾンで買い直す。ストラヴィンスキー:春の祭典アーテ…

「アジトは今んとこ 下北あたりがいいと思う」

真夏の夜のユメ(初回生産限定盤)(DVD付)アーティスト: スガシカオ,スガシカオ feat.AMAZONS出版社/メーカー: BMG JAPAN発売日: 2006/06/21メディア: CD購入: 1人 クリック: 20回この商品を含むブログ (48件) を見る映画「DEATH NOTE」の挿入歌。音楽的にはい…

川原泉と保守性

さっきまで友人とメッセンジャーで議論していて、まとまったことを書く。川原泉の人間観・恋愛観は基本的には保守的である。いまどき「主人公が片親」という設定に頼らなければ物語を駆動できないのがその典型。また釣り、自衛隊、ゲートボールといった少女…

善福寺

一度くらいは行ったことがあってもおかしくないのに、なぜかこれまで足を踏み入れたことがない場所が東京には数多くある。善福寺公園もそのような一帯。飼い切れなくなって捨てられたと思しい動物がうようよいる。

川原泉と同性愛

「真面目な人には裏がある」が単行本になったのがきっかけで、川原泉作品の同性愛描写がまたもや問題になっているようだが、これは問題にするほうがおかしいのではないか。ふだんはあまり漫画を読まないひとが、川原泉というスキの多い作家をたまたま見つけ…

ラブホテル街の中心でアニメを観た中年

渋谷シネマヴェーラで「桃太郎 海の神兵」を鑑賞。核となるストーリーがないわけではないのだが、断片的なエピソードの積み重ねのなかで動物を生き生きとを動かすことに腐心している感が強い。何だ、戦時中にもこれだけのアニメを作れる技術があったのではな…

BLはBussines Logisticsの略

レナード現象には理由がある (ジェッツコミックス)作者: 川原泉出版社/メーカー: 白泉社発売日: 2006/06/29メディア: コミック購入: 5人 クリック: 138回この商品を含むブログ (240件) を見る川原泉を新刊で読むのは「メイプル戦記」以来か。絵がえらく変化…

本日の献本

検索エンジンがとびっきりの客を連れてきた! 中小企業のWeb2.0革命作者: 佐々木俊尚出版社/メーカー: ソフトバンククリエイティブ発売日: 2006/08/01メディア: 単行本 クリック: 44回この商品を含むブログ (22件) を見るありがとうございます、Kさん。 佐々…

「な」

帰省であり帰京でもあり、オレが真に「帰る」場所は果たしてどこなのか。ともあれ上りの新幹線で『日本語の森を歩いて』(ISBN:4061498002)読了。オレは時制よりも終助詞や前置詞に興味があるのだな*1。 ――端的に言えば、フランス語ではつねに文の主語を明…

新書戦争加熱

近所の書店に行ったら(という書き出しに飽きてきたひとも、そろそろいるだろう)、丸の内とら『いちばんやさしいJava入門』という本が目に付く。タイトルだけなら何てこともないのだが、新書サイズなのが珍しい。しかも7センチのCD-ROM付き。いったいどこが…

イッテキマス

日本語の森を歩いて (講談社現代新書)作者: F.ドルヌ,小林康夫出版社/メーカー: 講談社発売日: 2005/08/21メディア: 新書 クリック: 19回この商品を含むブログ (19件) を見るぱらぱらと立ち読みしていて、「行ってきます」をめぐる考察に興味を持って購入。…

二児ヶ原

浅野いにお『虹ヶ原ホログラフ』(ISBN:4778320204)読了。現在と過去が目まぐるしく交錯する語り口のため、物語の流れを追うだけで精一杯であった。要再読。制約の多い漫画専門誌ではなく、サブカルチャー誌に連載されたので、こうした実験的な手法が可能だ…

ギンレイ

銀齢の果て作者: 筒井康隆出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2006/01/20メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 12回この商品を含むブログ (75件) を見る今日こそは1冊も本を買わないという決意は、午前中で崩れてしまった。繰り返しになるが、実家に戻ると書店…

ヨクサン

終戦記念日なので、それらしい話を。 オレはこれまで「大政翼賛会」などの「翼賛」の意味がよく判らなかった。広辞苑第二版によれば「力をそえて(天子などを)たすけること」、ウェブ版の大辞林第二版によれば「力をそえてたすけること。補佐すること」とあ…

労働者

ひうらさとる『ホタルノヒカリ』6巻(ISBN:4063406032)。現代の労働女性が主人公の物語として安野モヨコの『働きマン』よりもこちらが好ましく思えるのは、オレ自身が雨宮蛍のごときぐうたら極まりない人間だからか、それとも松方弘子が同業者なので冷静な…

レイ(notアヤナミ)

Ray / レイ [DVD]出版社/メーカー: ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン発売日: 2005/11/25メディア: DVD クリック: 67回この商品を含むブログ (141件) を見るDVD鑑賞。物語の前半(1950年代)はレコード会社の関係者しか白人が登場しないが、公民権運動が…

気に入った!

昨日の日記で「面白かったら帰省中にコンプリートするつもり」と書いた『ハヤテのごとく!』だが、予想外に面白かったので既刊全巻購入。大人の余裕である。ハヤテのごとく! 4 (少年サンデーコミックス)作者: 畑健二郎出版社/メーカー: 小学館発売日: 2005/1…

アソシエーショニズム

世界共和国へ―資本=ネーション=国家を超えて (岩波新書)作者: 柄谷行人出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2006/04/20メディア: 新書購入: 2人 クリック: 76回この商品を含むブログ (142件) を見るようやく読み始めれる。「普通の読者が読んで理解できるよう…

後天的オタクと先天的オタク

『ハヤテのごとく!』を読む。面白いではないか。絵も途中から気に入ってしまう。オレはもとが久米田康治ファンなので、どうしても師匠格の久米田と較べてしまうのだが、ギャグの幅を広げるために後天的にオタク文化を学んだ久米田と、根っからのオタクであ…

アドルフ

劇画ヒットラー (ちくま文庫)作者: 水木しげる出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 1990/08/01メディア: 文庫購入: 5人 クリック: 28回この商品を含むブログ (52件) を見るじつは水木しげるの漫画をきちんと読んだのは、これが初めて。参考文献は明記されてい…

漫画

実家と言うのはじつに退屈な環境であって、漫画を読むことくらいしか楽しみがない。幸いにも実家から歩いて100メートルばかりのところに品揃えのいい書店があるので、どっかりと買い込む。ハヤテのごとく! 1 (少年サンデーコミックス)作者: 畑健二郎出版社/…

ユナイテッド93

昨日の感想文ははなはだいい加減な内容だが、きちんとしたレビューを書く気力も知識もないので、観ようかどうしようか迷っている向きは下のテクストを参考にしてください。 http://d.hatena.ne.jp/kica/20060725/1153788081

ユダヤ人

私家版・ユダヤ文化論 (文春新書)作者: 内田樹出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2006/07/20メディア: 新書購入: 11人 クリック: 169回この商品を含むブログ (176件) を見る新幹線のなかで読み始める。おお、面白い。最近の内田樹はゆるい内容の本が多すぎる…