ラブホテル街の中心でアニメを観た中年

渋谷シネマヴェーラで「桃太郎 海の神兵」を鑑賞。核となるストーリーがないわけではないのだが、断片的なエピソードの積み重ねのなかで動物を生き生きとを動かすことに腐心している感が強い。何だ、戦時中にもこれだけのアニメを作れる技術があったのではないか。さすがは海軍省依嘱作品。陸軍ではこうはいくまい。音楽も洗練されている。とりわけ動物に言葉を教えるシーンで使われる「アイウエオの歌」は素晴らしい(もっとも「言うことを聞かない野生の動物たち」が、「日本語を知らない南洋の未開な土人たち」の表象になっているのは見逃すべきではないだろうが)。フーガを書いてみたいぜ。