サイバースペースをいかに表象するか、というほど本文は大した内容ではない
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あとはBGMが気になった。ストラヴィンスキーを筆頭に、バルトーク、シェーンベルクといった保守的なクラシック音楽ファンから敬遠されがちな作曲家は、欧米でも日本でも劇伴音楽の世界には大きな影響を与えている。これを卒論や修論で取り上げているひとや学会発表しているひとはいるのだろうが、一般レベルまではまだ「降りて」いないと思う。オレの勉強不足なのかもしれないが。
追記
DVDを持っていないので仕方がなくYouTubeで『lain』の第1話を観たのだが、「サイバースペースの表象方法そのものは、10年前から大きく変わっていない」という記述はあまり正確ではなかった。『lain』ではあくまでも登場人物はパソコン(しかもモニタがCRTである点に時代を感じる)を使っていないときはサイバースペースにアクセスできない。後半からはそうではなくなっていくことが暗示されているが。しかも内気な主人公はある事件が起きるまでは、サイバースペースに積極的にアクセスしなかった。これに対して『電脳コイル』では眼鏡というきわめて日常的かつユビキタスな手段を用いれば、ローティーンでも気軽にサイバースペースで遊べるのが、第1話から明示されている。これは大人でも携帯電話を持っていないひとがいた1998年と、中学生でもインターネットにアクセス可能な携帯電話を持ち歩くようになった2007年の時代の違いを感じさせる。当たり前のことしか書いていないな、オレ。
しかし『lain』の映像の美しさと情報量の多さは凄まじい。1万円弱の値段でDVD-BOXが買えるようなので、機会があったら購入しよう。たしかリアルタイムでは見逃した回がいくつかあったはずだ。
serial experiments lain TV-BOX [DVD]
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