甘粕冤罪説?
今日はもう日記を更新しないつもりだったのだが、四方田犬彦『日本映画と戦後の神話』を読んでいたら、「ちょっと待てよ、おい」と言いたくなる文章に出喰わしたので、報告する。「李香蘭とは誰か?」のなかで、彼は次のように書いている。
2.李香蘭をめぐる男たちの群像のポルトレ。(中略)大杉栄事件にかかわったのち、満映の孤独な支配者として君臨した甘粕(ちなみにわたしは、個人的には彼の大杉殺害は冤罪であったと考えている)。
『さよなら絶望先生』第九十話を真似れば、「さらっと言うなよ」といったところである。大杉栄といえば甘粕正彦。甘粕正彦といえば大杉栄。そのくらいこのふたりの名前は強く結び付いている。それをこれといった根拠も示さずに、「冤罪であった」とは。しかも版元は岩波書店である。担当編集者は困惑しなかったのだろうか。
オレは「ラストエンペラー」やら教養系の新書やら日本近代史を描いた漫画や小説やらで、漠然と大杉栄と甘粕正彦の人物像を知っているだけで、本格的な伝記や研究書は読んでいない。しかしいずれにしても、「甘粕冤罪説」なんてのは目にしたことがない。もしかしたら最新の歴史研究では事情が違うのかも、と思って検索したら、次のような記事が見付かった。
甘粕大尉 - Welcome party - Ynishi Bussiness Logs
http://d.hatena.ne.jp/yuuntim/20050715#p2
どうやら
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