今日買った本

日本の10大新宗教 (幻冬舎新書)

日本の10大新宗教 (幻冬舎新書)

日本の新宗教を扱った本としては山口文憲『日本ばちかん巡り』(ISBN:4104516015)という好著があるが、あくまでも「読み物」に留まっているのが不満だった(言論誌ではなく『芸術新潮』に連載され、しかも連載終了直前に地下鉄サリン事件が起こったために大幅な改稿と発売延期を余儀なくされたので、仕方のないところではあるが)。その辺の不満を解消してくれそうなので購入。いまBRICs諸国などで日本発の新宗教が信者を増やしているように、新宗教が勢力を伸ばすのは経済が発展している時期だという指摘が興味深かった。高度経済成長期の創価学会バブル経済期の幸福の科学オウム真理教もこれに相当するだろう。素人考えだが経済が停滞しているときは、宗教団体よりは政治団体が力を持つのではないだろうか。たとえばマルク暴落とナチスの台頭。小泉純一郎やら石原慎太郎やらが持て囃されている21世紀の日本も、同じなのかもしれない。
それから著者は指摘していないが、大本における出口なお出口王仁三郎のように、神がかり的な女性と実務に長けた男性が組んでスタートするパターンが新宗教には多いと感じた。これが幕末以降の日本に特有の現象か、もっと普遍的なものかは判らないが。
ほかにも池田大作はみずから望んで神格化しているのではなく、創価学会幹部の都合によって神格化させられているなど、薄いながらも得られるものは多い一冊。
ハヤテのごとく! 14 (少年サンデーコミックス)

ハヤテのごとく! 14 (少年サンデーコミックス)

いきなり買う本の毛色が変わる。このところ影が薄かった桂雪路先生が活躍しているので、個人的には満足。まあ、ああいうキャラクターは中学生男子には人気がないのだろうが。