情報ハブ?

夕食は江古田駅前にある日本で唯一のイスラエル料理店(らしい)シャマイムで食べる。相変わらずうまいが、日本人の胃袋にはいささか量が多すぎるのだけが難点。あとは店内に貼り出されているイスラエルの地図が、パレスチナ自治区などはないことになっているが、これはこれで仕方がないか。
ところでこの店で数年前に、日本映画史を港区のミッションスクールで教えているとある人物を偶然に見たことがある。サイードの翻訳を手がけており、みずからもパレスチナ紀行文を書いている彼が、単にグルメ趣味だけでこの店に立ち寄ったとは思われない。その証拠に彼は会計の前に店主に自分の名刺を手渡し、村上春樹ヘブライ語訳がどうのこうのといった話題を切り出した。もしかしたらこの店はユダヤ文化に興味のある日本人や、在日のユダヤ人の情報ハブになっているのではないか、といった子供っぽい妄想に耽ってしまった。