文化的な日

今日は文化の日(ところで4月29日を「昭和の日」とするのなら、「文化の日」も「明治の日」にあらため、大正天皇の誕生日も国民の祝日とすべきであろう)である。ゆえに憲法によって保障された文化的な最低限度の生活を送るべく、名作として名高いがこれまで読む機会がなかった漫画を手に取る。

面白い。しかしそれが物語の面白いからなのか、曖昧模糊としていた明治の文人に関する情報が整理されたからなのかは判らない。ところでこの作品、1巻だけで完結していると思っていた(書くほうもそのつもりだった)のだが、好評だったために五部作になったとのこと。ついでだからぜんぶ読んでしまおうか。
ヘルタースケルター (Feelコミックス)

ヘルタースケルター (Feelコミックス)

この作品が漫画史的に果たしている役割は説明不要なので省略。何かと比較されることの多い同じ作者による『リバーズ・エッジ』にはあまり感心できなかったが、こちらは楽しめた。救いもなければメッセージも教訓もない(よもや「安易な整形手術はやめましょう」という「メッセージ」を読み取る者はいまい)。それどころか「テーマ」すらない、ひたすら凄惨な物語。この連載が終了した直後に例の事故が起こったのは、何かの悪い冗談としか思えない。