似てしまう

作家の猫』(ISBN:4582634222)の続篇、『作家の犬』(ISBN:4582634311)を読む。読むというか、眺める。二番煎じ的なあざとさがないのは、さすがは老舗の人文系出版社というべきか。
オレは犬と猫なら猫が圧倒的に好きなのだが、こうして見ると関心のある文学者、好きな文学者には犬好きのほうが多い。むかしの文士は好きで飼っているというよりは、防犯などが目的で飼っていたのかもしれないが。それから「犬は飼い主に似る」が冗談でも何でもないのを確認する。坂口安吾大岡昇平吉田健一の飼い犬は、いかんともしがたく本人に似る。