ある保守リベラルの死

つい数分前に読んだ朝刊で、宮澤喜一の訃報を知る。自分でも思っていなかったくらいの動揺をいま感じている。政治の専門家からすれば失笑を禁じえない意見かもしれないが、護憲派ハト派の代表格として存在感を示してきた自民党の首相経験者の死は痛ましく、悔やまれる。安部晋三とその愉快で愚劣な仲間たちが馬鹿みたいな法案を馬鹿みたいな手段で採決している現状を見るにつけ、そう感じるのだ。こうした見解は、いかにも「朝日新聞」的な価値観に毒されているのかもしれない。しかしやはり彼の死は、「何もいまこの世を去らなくても」という思いをオレに抱かせるのだ。ああ。
酒癖が悪く他人の学歴に執拗にこだわったらしい彼ではあるが、だからこそあえて、機会があれば酌み交わしたかった気がしてならない。