新潟書店事情

野暮用で(とわざわざ書く場合は実際は艶やかな用件であることがままあるが、これは本当に野暮な用件である)久しぶりに新潟駅周辺をうろつく。新装開店した紀伊国屋書店は売り場面積が以前よりも広くなったはずなのに、「薄い」感じがした。狭苦しいスペースに無理に大量の商品を押し込めていたほうが品揃えが充実していると錯覚するのだろうか。先月に新潟に進出したジュンク堂はやや苦戦している印象。駅ビルの地下と2階に新潟市民から古くから親しまれている文信堂(2階の文信堂には高橋留美子の特製イラストが飾ってあるぜ!)があるので、そこで客足が止まってしまい、駅ビルに隣接したジュンク堂まで足を運ぶひとがあまりいない。それにジュンク堂がある新潟駅の南口はどうにもなぜか再開発に失敗し続けるというジンクスもある(むかしの新宿駅南口のような雰囲気だと思えばいいかも)。ジュンクに勤めている友人がいるので、心情的には応援したいのだが。しかし「ジュンクにだったら当然あるだろう」と思っていた漫画がなぜか見付からず、文信堂で手に入ったのは報告しておきたい。いがらしゆみこが漫画化した『ボヴァリー夫人』なんてのを見つけてしまったが、これはさすがに買うのを控えた。