誰が受賞しなかったか

今年の手塚治虫文化賞が発表された。ネット版のアサヒ・コムには受賞作一覧しか掲載されていないが(18時現在)、活字版の朝日新聞には詳細が載っている。大賞は1次選考では『のだめカンタービレ』が受賞作の『舞姫』についで僅差で2位となるも、辞退したために最終選考の対象にはならず。辞退した理由は特に明記されていない。特別賞は「マンガ評論家の故・米澤嘉博さんらを推す声もあったが、専門家の意見を参考に、朝日新聞社内で検討した結果、該当者なしとした」とのこと。日本SF大賞のように物故者に対してなかば機械的に特別賞を与えるのもどうかと思うが(この認識が間違っていたら申し訳ない)、いまひとつ釈然としない。漫画業界の内幕について詳しく知ろうとは思わないが(下手に知ったらどんよりとした気持ちになりそうだ)、「誰が受賞したか」よりも「誰が受賞しなかったか」のほうが気になってしまう結果であった。