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“文学少女”と穢名の天使 (ファミ通文庫)

“文学少女”と穢名の天使 (ファミ通文庫)

好評の〝文学少女〟シリーズの第4作。元ネタになっているのは、ガストン・ルルーの『オペラ座の怪人』。
たとえ高校の出し物レベルといってもオペラではマイクは使わないぞ、とか、元ネタになっている小説の原題を「Le Fantome de l'Opera」とアクサン記号なしで表記するとはいかがなものか、といった非本質的なことばかり気にしてしまうのは、読書中に気がかりなことが起こり、ストーリーの上っ面を撫ぜるような読みかたをしたせいだろう。こうした外因的な理由さえなければ、もっと正当な評価を下せたと思うのだが。