お嬢様はキャバクラ嬢

久米田康治が青年誌に連載した、いまのところ唯一の作品。連載時期は1993年から1994年まで。入手困難かと思いきや、アマゾン・マーケットプレイスで簡単に手に入って拍子抜けする。キャバクラで働いている美人予備校生という何だかよく判らない設定と、その設定が連載が続くにつれて少しずつ無意味になってしまう展開はいかにも久米田康治だが、『かってに改蔵』や『さよなら絶望先生』とはやはりテイストが違う。『改蔵』連載中に久米田康治に起こった作画や作風の変化は、現代の漫画を考える上で重要なテーマだろう。そのためには『改蔵』以前の久米田作品を読み込む必要がある。あとは『行け!!南国アイスホッケー部』と『太陽の戦士ポカポカ』だけだが、いまから買い揃えられるかどうか。