頼まれたい!

職業ライターとブロガーの違い
http://netafull.net/blog/018400.html
このままでは肩書きが「職業ライター」ではなく「元・職業ライター」になってしまうのではないかと恐れおののいている病気療養中の無名ライターとして、ちょっとだけ。
まず職業ライターとブロガーでは、求められる能力が異なるのはたしかだ。実際、こうしてブログを書くことが職業ライターとして復帰するためのリハビリになっているかというと、まったくそうではない。これはもう、実感として。たとえほんの数百字で、原稿料がほとんど出ないような仕事であっても、「頼まれて」文章を書く機会がなければ、勘はどんどん鈍ってしまう。
オレにはブログをこまめに更新していて、職業ライターとしても活躍している知り合いがそれなりにいるのだが*1、ブログの文章と雑誌に寄稿した文章のエクリチュールが一致している例は珍しい。むしろ「あのひとは活字媒体だとこういう文体になるのか」と驚くほうが多い。どんな媒体に書くかでエクリチュールはおのずと異なるものだし、そうやって複数のエクリチュールを使い分けることに面白さを感じられるかどうかが、職業ライターとして長くやっていくための資質のひとつだと考えている。
いつにも増してこれといって新鮮な視点がなく、娯楽としての面白さも乏しい文章になってしまったが、先細り気味の将来に不安を覚える無名ライターの愚痴なのだから仕方がないではないか。

*1:だからこそ上の記事で、速水健朗さんだけが特権的に言及されているのにはちょっと驚いた。知り合いではまったくないが、竹熊健太郎小田嶋隆などは「大御所」すぎるから別格、ということなのだろうか。