教養は就職の天敵

グロテスクな教養 (ちくま新書(539))

グロテスクな教養 (ちくま新書(539))

病気のときに読むようなものではないが、第2章まで読む。四方田犬彦の『ハイスクール1968』(ISBN:4103671041)を「こういう内容を喜んで読むのはどんな人なのだろうとムカムカさせるほど面白い本」と評するなど、「はじめに」から底意地の悪さが全開。105ページの「というわけで、教養は就職の天敵なのである」で爆笑。正しすぎる。しかもこの状況は、昭和初期から連綿と続いているのである。おまけに大学講師や編集者や文筆家になるために必要なのも、決して「教養」ごときではなく、コミュニケーション能力とやらなのだから困ってしまう。あはは。