ポンスたん

筑摩書房のサイトで、

裏社会の日本史 フィリップ・ポンス著 安永愛訳

なる近刊を見つける。これはおそらく去年、「ル・モンド」紙上でイラク人質事件に関するまっとうな論説を発表し、日本でも話題になったフィリップ・ポンスと同じひとだろう。ちなみに当の論説の抄訳は、以下のページで読める。

そもそもオレもこの記事がきっかけでポンスに興味を持ち、たまに彼の書いた文章をチェックするようになったのだが、滞日経験が長いだけあり、サブカルチャーから政治や経済にいたるまで、日本の事情にかなり通じていることがどの文章からも伝わってきた。
『裏社会の日本史』はA5判で408ページもあるからには、かなりまとまった内容の著作になのだろうが、オレとしてはむしろ時事的な短いコラムを集めたものを読みたい。とはいえオレのフランス語の実力では、「ル・モンド」日本特派員の書いた文章を正確な日本語に移し変えることは叶わないし、それ以前の問題として、この手の企画に興味を示しそうな編集者も知らないのであった。嗚呼。