働きマン

安野モヨコ働きマン』をいまさら読む。

働きマン(1) (モーニング KC)

働きマン(1) (モーニング KC)

働きマン(2) (モーニング KC)

働きマン(2) (モーニング KC)

この漫画に関しては知り合いの編集者が「『なぜ働くのか』の内省に欠けている」と評していたのが印象に残ったのだが、読んでみると実際にその通りであった。もちろんこの漫画の登場人物が、仕事について悩むことがないわけではない。しかしこうした悩みは深く掘り下げられず、「とにかく働かなきゃ!」「いまはそんなことを考えている場合じゃない!」という結論になっていない結論で、すべてが曖昧にされる。少なくともオレはハイテンションな自己啓発を繰り返すカーニヴァル化する職場には、ちょっと付いていけないよ。
いや、面白い漫画であることはたしかだし、「なぜ働くのか」を真剣に思い詰めすぎているとニートになるのかもしれないが、それでもオレは「仕事ができないひと」として描かれている登場人物に共感するのであった。