「じゃあ お兄さんはアメリカとイギリスに反対ってことで」とフランスは言った

ヘタリア Axis Powers

ヘタリア Axis Powers

イタリアを「ヘタレ国家」と見做しながら、ヨーロッパの近現代史を語るという一席。「国を勝手に擬人化してギャグ漫画にするな」と一部で顰蹙を買っているようだが、けっこう面白い。3月末に発売されたばかりなのに、もう4刷。必修だったはずの世界史を教えずにドジっ子アピールに余念がなかった高校(オレの母校もリストに入っていたが、オレはちゃんと世界史を勉強したし、大学の受験科目も世界史だったぞ。高校で学んでいまでも役に立っているのは世界史だけ、はっきり言って)に通っていたせいで、大人になっても「神聖ローマ帝国ってなんでドイツにあったんだ?」と疑問に思ったりするひとは読むとよい。
あと国を擬人化するよりも、ひとを擬国化するほうが失礼ではないのか。イギリス人に「島国に閉じこもっておかしな文化を作り上げたせいで、日本人は奇人変人ばかりだ」と言われて、「島国なのはお前も同じだろうが、オリジナルな音楽文化を生み出せない紅茶野郎。オレたちはもう韓国をいじめてないんだから(公式的には)、そっちもアイルランドいじめをそろそろやめやがれ」と言い返すほうが、よほど殺伐としている。