シャーマンとオーガナイザー

昨日からこだわっている「シャーマンとしての女性とオーガナイザーとしての男性」という役割分担だが、あまりにも判りやすい例をブックマークしていたので紹介する。

ご覧のようにこの曲は元ちとせが歌唱、坂本龍一がアレンジと演奏を手掛けているわけだが(作曲したのが外山雄三とは知らなかった)、映像的にも音楽的にもあからさまに上の役割分担に合致する。ほかにも坂本龍一がプロデュースを手掛けた女性シンガーというと、矢野顕子大貫妙子中谷美紀と、どこか浮世離れした雰囲気を漂わせている。これを単に彼の女性の好みだと片付けることはできないわけで、カヒミ・カリィ小山田圭吾椎名林檎亀田誠治、はたまた小室ファミリーのように、精神的にフラジャイルな女性シンガーを情よりも知を重んじる男性ミュージシャンがプロデュースするのは、日本のポップスではけっこう多い(そして仕事だけではなくプライベートでも親しくなると、だいたい破綻してしまうのだが)。
問題は洋楽ロックでも似た事例があるかということ。シャーマン系の女性シンガーというとビョークをまっさきに思い浮かべるが、彼女とパーマネントな関係にある男性プロデューサーがいるかどうかは知らない。あるいはジョン・レノンオノ・ヨーコなら、どちらもシャーマニスティックというか、ジョンの死後の言動を見るかぎりではオノ・ヨーコはけっこう実務面でも力を発揮している。オレは欧米の女性シンガーや女性がフロントをつとめるバンドをほとんど知らない(と、いま気づいた)ので、日本における矢野/坂本、カヒミ/小山田と似た事例があったら、コメント欄なりメールなりでご教示ください。