抑圧しない学校なんてあるものか

滝山コミューン一九七四

滝山コミューン一九七四

吉田アミ『サマースプリング』のサブテクストとして読み始めたのに、こちらのほうを先に読了してしまった。申し訳ない。
ここで舞台になっているのは、1970年代中盤の東久留米市立第七小学校。内容については、北田暁大による優れた書評があるので、そちらをご覧あれ。
http://book.asahi.com/review/TKY200706120184.html
この本では日教組全生研が中心となったきわめて「民主的」な学校運営(「水道方式」「学級集団づくり」)が、原少年にとっては抑圧でしかなかったのを、歴史学者らしい手付きで描いている。
といってもこれは単純な「日教組戦後民主主義批判書」ではない。むしろオレはここから、学校は単にそれが学校であるだけで充分に抑圧的な機構だというメッセージを受け取った。