オレがもし17歳で殺人やレイプを犯していたら
- 自殺した作家の小説を好んでいた(太宰治、三島由紀夫、川端康成)
- オカルトに興味があった(澁澤龍彦)
- 荒唐無稽な内容のSF小説や漫画を好んでいた(筒井康隆など)
- 猥褻な広告が載っている反体制的な雑誌を愛読していた(「噂の眞相」)
- 美少女が犯される内容の漫画が何冊かあった(吾妻ひでお)
といったことが事件と関連付けて語られたのだろうな、きっと。
そしていまのオレが何かを「やらかして」しまったら、「鈴木芳樹(36歳・無職)」と報道され、心療内科への通院歴があるのが意味ありげに書き添えられるに違いない。もし「やらかした」のが善行のたぐいであれば、「病気療養中のフリーライターで、ボランティア活動に従事している鈴木芳樹さん(36歳)」と報道されるのだろうけれども。
というか何というか、すでに時機を逸しつつある話題だが、母親の首を切断した会津若松の高校生がビースティ・ボーイズやマリリン・マンソンを聴き、「殺人関連の本」とやら(まさかただの推理小説ではあるまいな)を読んでいたのが何だというのか。かつての日本のSF関係者はいまでいう「デンパ系」の犯罪が起こるたびにマスコミが面白がって「犯人はSFファン」と報道していたことに強い憤りを覚えていたそうだが*1、その憤りを今回の事件でオレも共有できた気がするよ。
*1:石川喬司『SFの時代』(ISBN:4575658332)などを参照のこと。