3/4/6/8

クラシック音楽についてもっともらしい薀蓄を垂れた直後にこんなことを書くのも気恥ずかしいが、オレは4分の3拍子(以下、「3/4」)と8分の6拍子(以下、「6/8」)の違いがよく判らない。音楽に詳しい友人と一緒にCDを聴いていて、「この曲って3/4だよね」と言ったら、「いや、6/8だけど」とすげなく言い返されることがある。
クラシックでは適切な具体例を思い付けないのでポピュラー音楽で話を進めれば、"My Favorite Things"は6/8であり、ビートルズの"Lucy in the Sky with Diamonds"はサビ以外は3/4である。これはもう絶対確実な事実と思われる。とはいうものの"Lucy..."を一拍目にアクセントを置いてアップテンポで演奏すれば6/8に聴こえるような気がするし、"My Favorite..."が6/8に聴こえるのはこの曲を初期コルトレーンJR東海のCMでしか知らないからで、ほかの演奏であれば3/4に聴こえるのかもしれない。3/4と6/8の違いはテンポや演奏スタイルによるもので、本質的な差はないのだろうか。しかし本質的な差がないとすれば、わざわざ譜面で3/4と6/8を区別する必要はない。そして拍子 - Wikipediaでは、6/8は3拍子ではなく2拍子から派生したと説明されている。オレの理解では3/4に2拍子的な躍動感を加えたものが6/8で、6/8は2拍子系ではなく3拍子系のリズムなのだが……
もしかしたら3/4と6/8を聴き分けるには絶対音感ならぬ絶対リズム感が必要で、オレにはそれが先天的に欠けているのだろうか。それともちょっとしたコツやヒントを教えられれば、3/4と6/8の違いはたちどころに理解できるのだろうか。もし「ちょっとしたコツやヒント」を知っている向きがいたら、お教えいただければ幸甚。