こんにちは絶望先生

さよなら絶望先生(8) (講談社コミックス)

『さよなら絶望先生』がアニメ化されるのは、どうやら本当に本当のようだ。何しろこの巻が発売されるのとほぼ同時に、正式に告知されたのだから。
久米田康治の絵には独特の冷たさや静けさがあるが、それは効果線をほとんど使わないからだとようやく判った。むかしの作品と読み較べると、彼が意識的にスクリーントーンや効果線を減らしているのが確認できる。『絶望先生』は政治問題や社会問題の諷刺が多いのでアニメ化が難しいのではないかと言われてきた。しかしこの「静かな絵」をどうやって動画にするかが、より難しい課題なのかもしれない。
「前回までのあらすじ」で、たまにどきりとさせられる固有名詞が出てくるのは心臓に悪い。なぜオレの趣味や私生活を知っているのだ、と被害妄想にかられてしまうよ。