kimigayo

むかしは海外のオーケストラが来日すると、プログラムの本番の前に表敬の意を込めて「君が代」を演奏する習慣があったそうだ(この習慣が廃れたのは、おそらく1970年代に入ってからだろう)。旧ソ連のオーケストラが演奏する「君が代」は「さざれいしの」の「の」に極端なクレッシェンドをかけまくり、意味の上では連続性がある「いはほとなりて」と音楽的に分断されるので、何とも居心地が悪かったと、吉田秀和柴田南雄が書いていた記憶がある。旧ソ連のオケとフランスのオケの「君が代」の違いを味わうなど、なかなか楽しそうではないか。NHKの倉庫を漁れば当時の録音テープが見付かりそうだが、公開される機会はないよな、たぶん。