いまどきの漫画

いまの若いアマチュア漫画家がどんな作品を描いているのかが知りたくて(二次創作は除く)、『第9回にいがたマンガ大賞作品集』を近所の書店で買う。ISBNコードはついているが、アマゾンなどでは買えないようだ。最初の3分の1ほどを読んだが、大賞を受賞した久津紐むすぶ「アオイトリ」がやはり出色の出来。絵はまだまだ「発展途上」といった感があるが、ネーム作りは洗練されており、「読ませる」漫画を描くため文法(これが「絵の上手さ」よりも重要なんだよね)を、しっかり自家薬籠のものにしている。おまけに「このテーマが描きたい!」という強い衝動が感じられる。著者プロフィールによれば高校3年生で、「トラウマ心理学」に興味があるそうだが、もう進路は決まっているのだろうか(3月にもなって決まっていないとしたら、ちょっと問題だが)。下手に大学の心理学科に進まないほうが、持ち味を失わない気がする。