かつては「音楽産業の敵」だったのにね

古くからの友人が熱を込めて礼讃しているので、数時間前にNapsterにメンバー登録した。たしかにこれはすごい。「アングロサクソンとアフロ・アメリカンが作った娯楽音楽」に限定するなら、予想以上に充実した品揃えになっている。何しろ「ほかにはどんなミュージシャンの曲があるのか」が気になりすぎて、演奏時間が長い曲を最後まで落ち着いて聴けないくらいだ。そして恐ろしいことに、大抵のものは見付かってしまう。さっきまでいんちき臭いグラムロック・バンドだった当時のJAPANを聴いて、うはうはと喜んでいた。
興味がないわけではないが、深く掘り下げる機会がなかった音楽は誰にでもあるだろう。Napsterはこうした音楽に親しむための有効な手段だ。あるいは「どんな曲なのかいますぐ確認しなければならないのに、手元にCDもなければ非合法的なサービスを使う気にもなれない」という緊急事態が発生したときにも役立つに違いない。「アングロサクソンとアフロ・アメリカンが作った娯楽音楽」以外は「まったくないよりはまとも」の域を超えていないのと(それでも意外な曲が見付かることがある)、Macintoshに対応していないのを除けば、これといった不満はない。これで月額1280円で聴き放題というのは、間違った価格設定に思えてならない。オレのような下流音楽ファンにとって、心強い味方になりそうである。ここ数年のあいだに音楽への情熱が急速に薄れていることに本気で危機感を覚えていただけに、とりわけ。
何やらパブリシティー記事みたいな内容になったが、そのくらい満足しているのであった。