報酬体系

わが実家では室内犬ミニチュア・ダックスフント)を飼っている。これはこれで愛らしい生き物だとは思うものの、どうも猫に較べるとしっくりこない*1
ちなみに中島らもの『とらちゃん的日常』(ISBN:4167585022)から、犬と猫を比較したくだりを引用する。

……ネコはいつもつんとしていてヒトの介在が許されないところに好感が持てる。
 逆にイヌの方(うちのイヌはシェットランド・シープドッグ)は、これはもう際限なく甘えてくる。が、そこにイヌとヒトの報酬体系のようなものがかいま見えたりして、ちょっとなあ、と思うこともある。愛情に対していやしい、とでも言っておこうか。

そう、犬はつねに「おねだり」を期待しつつ、人間に親しくしてくる気配がある。そこに感じられる媚びが、オレの腰をちょっと引かせてしまうのだ。過干渉を嫌う猫のほうが、飼っている側としては気楽である。そしてこれはあるいは異性の好みに反映されているのかもしれない、と、大して面白いわけでも気が利いているわけでもないことを書いてみる。

*1:東京のアパートで飼っていた猫は、友人宅に預かってもらっている。ありがたいかぎりである。