著者略歴に絶望した!

ミッチー・ブーム (文春新書)

ミッチー・ブーム (文春新書)

歴史問題や皇室問題を扱った文春新書には傾向的(笑)なものが多く、この本もそのたぐいだろうと思っていたのだが、まともなひとがまともな文脈で評価しているので購入。皇室論というよりはメディア論なので、そういう方面に興味があるなら面白く読めるのではないかと。明仁皇太子(今上天皇)成婚にともない、裕仁天皇は譲位すべきだとの意見が保守派の学生で盛んになり、「そんなことをしたら、かえって天皇制の基盤が強化されてしまう」と進歩派の学生が反撥するなど、「たった50年前の過去」は意外なエピソードに満ちている。著者のあまりの若さに絶望しそうになったが。