働く女性

宮崎アニメには「戦闘美少女」だけではなく、「働く女性」が数多く登場する(とりわけ「紅の豚」以降の作品に顕著)。映画を見終わったあとで印象に残るのは、ヒロインよりもむしろこうした女性たちのすがたである。これは東映動画労働組合に所属していた時期に確固たるものとなったマルクス主義的な労働観・女性観のあらわれか、あるいはアニメーション関係者のなかでももっとも劣悪な賃金や労働条件のもとでも働く女性動画マンのすがたを見たからなのか、いずれかが(煎じ詰めればどちらも同じことだが)原因なのだろう。