旅の極北
作者出身地から考える『NANA』
http://d.hatena.ne.jp/kanose/20050925/nana
『NANA』を読んでいると、「北国≒裏日本」に対するイメージが紋切り型の域を出ていない*1のが気になる。ナナ(バンドをやっているほう)は新幹線で東京まで数時間のところにある北国の港町出身という設定で、この設定に合った実在の都市となると新潟あたりになるけど、まるでそれらしくない。関西のひとがしっかり取材しないで想像だけで描いた「北」はこうなるのか。しかしこの手の物語は、「北」から上京しないとさまにならないのもたしか。いずれにしても太平洋ベルト地帯の連中なんてのは東京だろうが尼崎だろうが、北国≒裏日本を搾取しまくっている点では同罪なんだってのコンニャロメ。
ちなみにオレが「北国≒裏日本」という表記にこだわるのは、
- 作者: 古厩忠夫
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1997/09/22
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あと冒頭でリンクした加野瀬さんの記事、てっきり宮台真司の選挙結果から未来を構想するための文章を書きましたにインスパイアされたのだと思っていたが、どうやら違うみたいね。
*1:「〜に対するイメージが紋切り型の域を出ていない」という言い回しこそ、「紋切り型の域を出ていない」のだが。