法月話

id:jindong:20050114#p1を受けて。

ううむ、そうですか。『生首に聞いてみろ』は20代のころの法月作品の大きな特徴だった余計な衒いや観念的な議論が控えめで、良くも悪くもこじんまりとまとまった小説になっていると思います。ふだん巡回している読書系サイトや2ちゃんねるのスレッドでも上のような評価が大勢を占めていたので、K.T.さんがまったく正反対の理由から『生首』を低く評価していると知ったときには、ちょっと驚きました。「江知佳」がどうの「視線」がこうのにしても、この作家であれば許容範囲*1。この辺、推理小説(あるいは法月綸太郎)に何を期待しているかで、かなり評価が分かれるのかもしれませんが。

ところで2ちゃんねるミステリ板の法月綸太郎スレッドは、「前スレの1から次スレの1までの時間が長いスレ」の第1位だったことがあるとか。それだけ発言が少なく、かといって完全に途切れたことがないあたりが、このひとの人徳なのではないかと。

*1:ま、あくまでも20代のころの作品に比べれば、なんですが。