ナニワブシだよ、興行は。

『興行界の顔役』(ISBN:4480039791)読了。ポップ・ミュージックが市民権を得る前は、かならずしもレコード産業が音楽業界の中心にいるわけではなかった。音楽が基本的に実演で聴くものだった時代は、レコード産業よりも「興行師」や「呼び屋」が業界のイニシアチブを握っていたのだ。とりわけ第三章「『呼び屋』というビジネス」と第四章「浪曲渡世」は音楽ファンであれば必読。もちろんロック世代の音楽著作権エバンジェリストにも読んでほしい。