漫画と音楽

というわけで、すっかり「のだめ」が気に入ったオレは、既刊すべてを買いたくなったのだが、練馬駅周辺ではどこにも売っていなかった。ぎゃぼ〜ん(すみません、もうやめます)。

サルでも描けるまんが教室 』でも論じられていたが、漫画で音楽を描写するのは意外と難しい。いちばん「サムい」のは、擬音に頼ることだ。「のだめ」の演奏シーンでは擬音をできるだけ排除し、オーケストラの楽器の配置や、演奏するときの姿勢を忠実に再現している。作者が「自分はクラシック音楽の専門家ではない」と割り切って、現役の音大生に監修を依頼しているからこそ、リアルな演奏シーンが実現できたのだろう。その意味では『動物のお医者さん』に似ていなくもない。またこの漫画に声楽科の学生がほとんど出てこないのは、「唄」がもっとも描写しづらい分野だからだろう。

あと「のだめ」が作曲した「もじゃもじゃ組曲」って、「ゴリウォークのケークウォーク」みたいな感じなんだろうね。これはこれで凡庸な連想だけど。