詩(集)が読めない

アマゾンの送料を無料にするためという不純な動機で一緒に買った『中原中也詩集』(ISBN:4003109716)も届く。オレは以前、「詩がよく判らない」と書いたことがあるが、正確に言えば「詩集の読みかたが判らない」のだ。

ふだんよく読んでいるのが最初のページから最後のページまで順番に読まないと面白さが伝わらない本なので、詩集の場合もつい「通読」というスタイルにこだわってしまう。しかし詩集はぱらぱらとページをめくり、「お、これは」と思えるものがあったら、そこだけ熟読するというスタイルのほうが、より深いレベルで味わえるのではないか。

ああ、そうか。オレはいまだに書物を、「ひたすら数をこなしていくもの」と捉えているのだな。「鑑賞」しようとしても堪え性がないせいで、「ええい、この作者は何が言いたいのか、手っ取り早く教えてくれ」という気分になることも、ないわけではない。しかしそれが間違いのもとなのだよ、おそらくは。これではいまどきのライトノベル読者と大差ない。