ハラジュク

午前中から原宿で仕事。

最近出たエッセイ集『私生活』[amazon]のなかで、高橋源一郎は「原宿は住むには悪い街ではないが、夜、ふらりと食べに行ける店がない」と不満を漏らしていた。たしかにここまで「労働」の匂いのしない街は、東京のなかでも珍しい。ものすごく旨かったり、ものすごく高級だったりするわけでは決してないが、ほっとひと息つくことができ、何となく心豊な気分で会計を済ませられる店は、襟の色がブルーであろうがホワイトであろうが、労働者が労働者として生きている街にしかないのだ。