ひとつの危惧

そしてこのまま行けば、タイガースは優勝するのであろう。それは喜ぶべきことなのかもしれない。しかし「阪神タイガースの優勝」は「社会党党首の内閣総理大臣」みたいなもので、一党独裁的な現体制への叛旗となるのではなく、現体制の正当性を保証する担保として機能してしまう可能性が高い。「何だ、日本のプロ野球も意外と面白いじゃないの。新庄は大リーグなんかに横恋慕したおかげで、このドラマに付き合えなかったんだから、かわいそうなもんだよね。やっぱ大リーグよりも日本のプロ野球、ニッポンノプロヤキューだよ、うん」みたいな。永久革命主義者のオレとしては、それが気がかりなのである。