怒りの鉄拳

本日の第1作は「ドラゴン 怒りの鉄拳」[amazon]李小龍主演作品をきちんと通してみるのはこれが生まれて初めてなのだから、われながら恐れ入る。カンフー映画のアクションというと、むやみにアクロバティックなイメージがあるのだが、この映画での李小龍の動きは無駄をいっさい排した直線的なもので、これなら実践=実戦でも相当の手練れだったのではないかと思ってしまう。

ストーリーはもちろん痛快無比。欧米列強のそれの劣化したコピーにすぎない卑小な軍国主義選民思想に凝り固まって上海をわがもの顔に闊歩している日本人など、李小龍の怒りの鉄拳で片っ端から死ぬのがよろしい。

ただ残念だったのは、日本側の悪役が日本語で会話しなかったこと。ほとんど現地の俳優で、ネイティブな日本人俳優があまりいなかったのだから、仕方がないのだろうが。オレはなぜか「複数の言語が飛び交う映画」に、ほとんど生理的な快感を覚えるのだよ。「戦メリ」の後遺症? いや、まさかね。