世代と階層

ARTIFACT@ハテナ系 - 団塊ジュニア男性にとっての演歌
http://d.hatena.ne.jp/kanose/20070129/bzenka
昨日の夜に上の記事を読んでから、「なんか違うんだよなあ」というもどかしい思いをしていたのだが、ようやくその理由が判った。(狭義の)演歌を好むのは世代ではなく階層の問題なのに、加野瀬さんからは階層の問題が抜け落ちており、すべてを世代論に回収しようとしているからだ。要するに「演歌」という言葉の使いかたが、ちょっと杜撰だったのではないかと。
ただし階層の問題に深入りするとこちらも足元を掬われかねないので、これ以上の追求はやめる。あとは「演歌」というジャンルが自立≒自律する過程を調べるのも面白そうだ。すでに類書はあるはずだが。

YMOとカラオケ

加野瀬さん的な意味での「演歌」はオレにとってはYMOになるのだろうが、あいにくYMOの代表作は英語詞曲かインストゥルメンタル曲なので、カラオケに入っていることは稀だ。ただしたまに"NICE AGE"なんかが入っている店があり、これはつい歌ってしまう。
ここから話がどんどん脱線するが、最近、Lucyというバンドが"NICE AGE"をライブでカバーしているのを発見した。このバンドに関する予備知識はまったくなかったのだが、公式サイトのリンク集にはBUCK-TICK櫻井敦司清春といった固有名詞が並んでいる。なるほど、「その筋」のバンドであったか。「その筋」にも意外とYMOは人気があるのだよね。古くからのYMOファンの視野からは外れてしまいがちだが。

それからデキシード・ザ・エモンズがカバーした"NICE AGE"も発見したので、こちらも紹介する。筋肉質でタイトなLucy版とは異なり、打って変わってルーズな演奏。

いずれにしてもYMOの曲(特に高橋幸宏がメインで作った曲)はギター・バンドがカバーしたほうが面白くなる傾向がある。その最高峰が、THE MAD CAPSULE MARKETSの"Solid State Survivor"。