本日の献本

ありがとうございます、Kさん。
佐々木俊尚の文章は雑誌やウェブではかなりの量を読んでいるはずだが、書籍でははじめて。読み終えたら感想を書く。

BLはBussines Logisticsの略

レナード現象には理由がある (ジェッツコミックス)

レナード現象には理由がある (ジェッツコミックス)

川原泉を新刊で読むのは「メイプル戦記」以来か。絵がえらく変化している。いまどきの読者の好みに合わせて、意識的に変えたのだろう。何よりの目当ては川原泉の初のボーイズラブ作品である「真面目な人には裏がある」。ストレートなボーイズラブではなく、メタフィクシャスな構造になっている。ジャンルの特有お約束の裏を掻きながら最終的にはジャンルを肯定するのは、むかしながらの変わらぬ作風。

ラブホテル街の中心でアニメを観た中年

渋谷シネマヴェーラで「桃太郎 海の神兵」を鑑賞。核となるストーリーがないわけではないのだが、断片的なエピソードの積み重ねのなかで動物を生き生きとを動かすことに腐心している感が強い。何だ、戦時中にもこれだけのアニメを作れる技術があったのではないか。さすがは海軍省依嘱作品。陸軍ではこうはいくまい。音楽も洗練されている。とりわけ動物に言葉を教えるシーンで使われる「アイウエオの歌」は素晴らしい(もっとも「言うことを聞かない野生の動物たち」が、「日本語を知らない南洋の未開な土人たち」の表象になっているのは見逃すべきではないだろうが)。フーガを書いてみたいぜ。