自分なんて探すな!

自分探しが止まらない (SB新書)

自分探しが止まらない (SB新書)

読了。単純な若者批判ではなく、統計的なデータやさまざまな立場の論客をしっかりと踏まえた好著であった。それから著者は意図していないかもしれないが、ロックに対する微妙な悪意がちらほらと透けていて苦笑してしまった。
それから店員の元気が良すぎて閉口する居酒屋チェーンや、やたらと店主が偉そうなラーメン店といった、日ごろから疑問に感じていたものの謎が解けて、そのあたりがいちばん面白かった。しかし自己啓発セミナーに「やられた」連中は、おかしなビジネスモデルを思いつくよなあ。「ハルマゲドン2.0としての梅田望夫」など、秀逸なキャッチフレーズも続出。
そんなこんなでかなり楽しめた1冊。「いまどきの若者はどうもよく判らん」と首をかしげているおじさんが読んでも、「なるほど、そういう事情があったのか」とそれなりに面白がれるはずだ。
あとははてなダイアリーで、個人的に面白かった書評にリンクする。タイトル略称。
http://d.hatena.ne.jp/takahashim/20080217#p1
http://d.hatena.ne.jp/FUKAMACHI/20080221
http://d.hatena.ne.jp/ayakomiyamoto/20080219