腐的なもの、そうでないもの

時をかける少女 通常版 [DVD]

時をかける少女 通常版 [DVD]

今晩はどうせみんな観たんだろ、細田版「時をかける少女」。もちろんオレも観たが。劇場で2回も観ているわけだが、そんなことは関係ない。実写映画はどんなに好きでも何度も観る気になれないのだが、アニメはそうではない。それはアニメが徹頭徹尾人工的で、「自然」の入り込む余地がない(あるとしたら声優の演技くらいか)芸術だということと関連する気がするが、直感の域を出ない。
ところで劇場版が公開された当時、ポスターには杉浦由美子の「<腐>女子の好物もいっぱいつまった愛らしい作品です」という推薦文が刷られていた。これはもちろん千昭と功介の関係を指しているのだろうが、「あのふたりではぜんぜん萌えない」という声が現役の腐女子のあいだでは多かった。
今回になってなぜ千昭と功介では萌えないのか、ようやく判ってきた。このふたりは単に仲がいいだけで、感情のぶつかり合いや葛藤がないのだ。こういう関係からは「萌え」は抽出されづらいのではないかと、30男としては思うのであった。違うかな。