ラブロマンスとしてのボーイズラブ

先週の土曜日のシンポジウムでパネラーのひとりが「ボーイズラブ系の女性同人誌作家は、自分が描いているものが『猥褻物』だという認識が低い」と発言したのが、いまでも気になっている。そこで腐女子文化に現役でコミットしている知り合いにこの疑問をぶつけたところ、「彼女たちは自分たちが描いているものが『ポルノ』ではなく、『ラブロマンス』だと思っている」という返答があった。なるほど、これは大いに納得できる見解であった。そもそもヘテロセクシュアルの男性であるオレがボーイズラブを「優れた漫画」として楽しめることこそ、ボーイズラブラブロマンスであることの証しではないか。少なくともオレはよしながふみBassoの作品は「ラブロマンス」として楽しんでいるし、実際、よしながふみは同名義で、Bassoオノ・ナツメ名義でふつうの(すなわち男性と女性が主人公の)ラブロマンスの佳作をいくつか残している。
そしてこれは中学生日記の「だって好きなんだもん!〜“腐女子”だって恋をする〜」を観たときにkanakanaさんが感じたイライラをある程度は説明するのではないだろうか。