少なすぎても多すぎても深刻

重い腰を上げ、確定申告の準備に取り掛かる。何しろ去年は仕事らしい仕事をしていたのは5月までで、あとは精神と肉体のバランスを大いに崩し、貯金を食いつぶしながら生ける屍のように生き、さっさと正真正銘の屍になりやがれとばかりに大怪我をして入院したので、驚くほど収入が少ない。おまけに医療費がかかったので、収入から各種経費を引き、さらに各種控除も引くと、ちょっとまあどうしたらいいのか判らない数値がはじき出される。今年はもう少しどうにかしよう。
それにしても「収支内訳書(文筆家等用)」はどうにかならぬものか。これには去年、どんな雑誌でどんな原稿を書き、どんな本を出し、再版以降の印税はいくらもらったかといったことまで書き出さなければならないのだが、こんな細かいデータをいちいちメモしているのは江戸川乱歩くらいである。果たして同業者の皆さんはこの紙とどう格闘しているのか、知りたいところだ。