東京さ行くだ

新潟に強制送還(笑)されてから1ヶ月強、毎日のように「はやく東京に復帰したい」とわめいているオレだが、福井県在住のミステリ作家、殊能将之日記を読んでいると、「地方でマイペースで生活するのも悪くないか」と思えてくる(仕事さえあれば、の話だけど)。
オレはミステリは好きだが、ミステリ作家の公式サイトはいつしか読まなくなった。自分がどれだけ業界の裏事情に通じているか、自分にはどれだけ同業者の友人知人がいるかを自慢しているかのような雰囲気が嫌になったからだ。
その点、殊能将之の日記は基本的には本人しか登場せず、本人が見聞したものへの感想や考察しか書かれていない。仕事のことはほとんど書かない(ゆえに何の予備知識もなく日記だけ読んだひとは、何が本業なのか判らないのではないか)。こちらのほうがウェブ日記としてはスマートではないか。まあ、地方在住ならではの不便さを感じることもあるが(黒沢清の『LOFT』を観るためだけに、わざわざ大阪だか東京まで足を運んだり)、それを面白がっている気配すらあり、理想的なライフスタイルに思えなくもない。
といいつつ、人間関係構築が下手なくせに淋しがり屋のオレは、懲りずに東京に戻るのだろうけどね。