短絡はいかんよ

前半の3分の2は献本直後に読んでいたのだが、その後は何となく中断していた。ライトノベルを毛嫌いしているひとへの入門書としては、過不足ない内容。ただしライトノベルしか読まない読者がこの本の議論をコンスタティブに受け止めて、「ライトノベル以前の小説は時代遅れで不完全なのだから、読む必要はない」「あらゆる小説はライトノベル的に再解釈が可能だ」と短絡したら、それはもったいないことだと思う。小説は1作ごとに異なった楽しみかたがあるのだから。それにしても「フィクションへのオブセッション」って、何が正体なんだろうね。