書かないと忘れられる

http://b.hatena.ne.jp/cachamai/20060508#bookmark-1881024
文化系女子に「ニューアカ!」と呼ばれたので、目尻を下げつつ当時の思い出話などを書いてみる。
浅田彰の『構造と力』(ISBN:4326151285)が出版されたのはオレが中学1年のときだが、テレビや新聞が「天才青年現る!」と大騒ぎして、うちの近所の書店にも平積み*1になっていたのを思い出す。東浩紀というよりは、綿矢りさのような騒がれかただったと言えば、当時の雰囲気がつかめるだろうか。
ところで最近、某私大の文学部を卒業したばかりの女性に「浅田彰って、そんなにすごいひとなんですか?」と真顔で訊かれて、大いに戸惑った。著作が極端に少なく、マスメディアでも滅多に発言しないとなると、影響力は弱まってしまうのであるなあ。ちなみに彼女はロラン・バルトは知っているので、哲学・思想系の話題一般に疎いわけではない。

*1:ただしこれは近くに地方国立大学があったからであり、いわゆる「町の本屋さん」ではさすがにこのような現象はなかったと思う。