あるべきものを、あるべき場所に。

怪盗グリフィン、絶体絶命 (ミステリーランド)

怪盗グリフィン、絶体絶命 (ミステリーランド)

面白かった! 法月綸太郎にはじっくり物語を進めるイメージがあるが、子供向けのためか、これは軽快。「オストアンデル」「オドラデク」「パノプティコ保険」といった固有名詞の遊びや、後半になるにつれてストーリーが錯綜していくのは、いつものことだが。
しかしこのひとは「偽史」を作るのがうまい。この作品のおもな舞台となるボコノン共和国は架空の島国だが、実際にこういう歴史をたどった国があってもおかしくなさそうである。